2007年3月30日金曜日

  「近況」の一覧

コリン・ウィルソン 『カリスマへの階段』 読む  邦題がよくない。原題が "Slouching Toward Bethlehem - A Study of Charlatan Messiahs" う~む、たしかにメインタイトルは訳し難い-ベツレヘムへだらける-!?(ベツレヘム:イエス、ダビデ誕生の地)う~ん、ぜんぜんちがうな~、でもサブタイトルは-えせ救世主の研究-といったところ。面白い。それにしても著者のテーマは相変わらずデビュー作から一貫して変わっていない。
ダンス01撮影(3.25)  全5作切れ味の良い構成と身体的動き。打ち上げに参加、『西埠頭』『森の直前の夜』でも行った道沿いのアジアンレストラン。まあまあ呑んだ(笑)
『鉄砲玉』 台本(3.25)  そのダンス01撮影で6月の黒テント作品 坂口瑞穂作 『鉄砲玉』 の仮稿台本をもらう。また劇中映像を作る。これは坂口さんの2作目になるのかな?イワトとなりのモスバーガーで珈琲とラズベリーブラウニーをつまみながら冒頭を読む~どんな映像を依頼されるのかな~と思いをめぐらしながら。。夜演出の佐藤信氏と少し談話。
カルトAV監督アルトアジョアお薦め 『変態村』 DVD鑑賞(3.26)  ジョアが「良かった」、というから早速、しかし恐る恐る近所のレンタル屋でベルギーホラー 『変態村』 借りる。この監督、かなり才能あると見た~映画狂-オタク。なかなかだけど、やっぱ変態Mだね(笑)。見ながらこれまでのたくさんのホラー、サスペンス映画が浮かぶ 『サイコ』『悪魔のいけにえ』『13日の金曜日』『フェイドトウブラック』『ミザリー』etc 。またしても邦題が良くない。原題 "Calvaire" 意味:カルバリまたはゴルゴダの丘-イエス・キリストが十字架に架けられた丘。うん、これなら納得。英題が "the ordeal" 意味:厳しい試練 うん、ちっと違うな。
橋本忍 『複眼の映像 ― 私と黒澤明』  面白い。これまで読んだ黒澤関連書籍のどれよりも面白い。著者はもう90歳くらいだろうに、凄い記憶力。むろん、記憶を脚色してるんだろうけど、さすが日本を代表するシナリオライター、読み始めるととまらない。作品が生まれていく過程を細かく克明に描いている。シナリオライター目指すには必読の書。
黒沢清 『叫』(3.28)  監督本人のティーチインが上映後あった。作品も相変わらず、面白く、楽しめる作品になっていた。撮影、照明共に良かった。撮影監督の芹澤さんには以前、某懇談会でお会いしたことがる、むろんあちらは覚えてないだろうけど-名刺はもらった。。。メイキングの名前に中島崇とあった。もしや映像作家の中島さんかな?同姓同名だよ。今度聞いてみよう。 最近の黒沢映画は時代性との関わりがテーマとして強く現れていると思う。そういうのが観客を難しくさせているかもしれないが、やはり、観客は考えなければいけないのだ、と強く思う。
『近衛文麿「黙」して死す -すりかえられた戦争責任』 鳥居民 著  昭和天皇の死、戦後60年たったいま、隠されてきた証言やら文献やらいろいろ公にでてきている。この本もその一冊だろう。おそらく近衛文麿の立場を認識、把握することが、当時の首脳部の状態、責任を公平に知る鍵になるのではないかと思う。
誕生日(3.29)


シアターイワト隣のモスバーガーにて 2007.3.25

2007年3月6日火曜日

先日『ダ・ヴィンチコード』をDVDではじめて見た。
最初はふざけ半分のつもりだったが、これがなんと原作を読んでないものだから知らなかったけど、フリーメーソンやらテンプル騎士団、悪魔主義、シオニズム、キリスト教などなど西欧暗黒史を扱ったじつに面白いつ~か、オレ好みの題材をテーマにした作品だった。 最初はもっとレオナルド・ダ・ヴィンチの事なのかなと思ってたけど、全然ちがってた。 さて、これでまた原作を読まなければいられなくなったんだけど・・。
以前、ミッキー・ロークの『エンゼルハート』を有楽町のスカラ座で見たときも衝撃を受けてすぐ文庫本買って読んだナ。 高校3年(日本だと2年)のときの夏休みに見て、すぐ本を買って、そのままアメリカ・アリゾナ州セドナにあるサマースクールに行った。 そこから約2ヶ月、日本人の一人もいない、その昔はインディアンの聖地だったかもしれない峡谷の僻地に忽然とバンガローとプレハブの校舎で建てられた某寄宿高校へ行った。ニホンゴが書いてある唯一の本が発売当時「悪魔のバイブル」と謳われ反対デモまで行われた、W・ヒョーツバーグ原作の『堕ちる天使/エンゼルハート』だった(笑)。
ま、それはいいとして、あの時ルームメートだった、耳が張り裂けそうな叫び声みたいな鼾をかく巨漢のジム、そしてもう一人(なんとも、名をすっかり忘れてしまったが!)、家族でソ連を亡命した亡命児XXやら、ああいう奴らいまいったいどこで何をしているんだか、いまこれを書いていてふと思いだした。。。もう20年も前なんだ・・!!

#####################################

とここでいったん切ったが、映画についてまだ言ってなかったこと、う~ん。。。 面白かったは面白かったけど、映画的にこれどうよ、というのが少なからずあった、かな。
そりゃないだろ、みたいのも含めて、ロン・ハワードもうちょっと昔は巧かったんじゃないかな~とも思った。彼の映画は凄くキャンバスが大きい、というのがオレの印象で、今回もそれを感じた。それは良いことだし、彼の魅力であるけど、細部への配慮が欠けてしまうこともある。そういう意味でサスペンス性よりも、結局は(とは言いたくないけど)、ハリウッド性(=エンターテインメント性)の方に重力が傾いていたと思う。 同じ題材で『エンゼルハート』のアラン・パーカーがやってたらもっとおどろおどろしくて人間くささも出ていて味のある怖い映画になっていたと思う。 フレームの外の意識が「映画」を作る、という技法をハリウッドの撮影監督は今一度省みるべきなんではないだろうか・・   ま、な~んちゃってへ(笑)